お世話になります、吉田です。
7月12日のマーケットは大荒れ。
ドル円は140円を割れ、日経は32000円を割り込みました。
メルマガをご購読の方はご存知の通り、7月9日に以下のようにメールをお送りしました。少し長いですが、メルマガをお読みでない場合はお付き合いいただけますと幸いです。
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週末の米雇用統計は失業率が3.6%と先月の3.7%から低下
(ここは市場予想通り)
非農業部門雇用者数は前月比+20.9万人でこちらは市場予想を下回りました。
また平均時給は前年比+4.4%と予想に反し上昇。
5月分も4.3⇒4.8へと大幅に上方修正されています。
米雇用統計発表後のマーケットとNYダウCFD : TradersMeeting
市場ではこれを受けてドルが軟化。
ドル円は142.10円と急落。
ドル全面安の展開で
新興国通貨に対しても売られる週末のマーケットでした。
これは単に上記米失業率を受けて利上げ打ち止め観測が台頭してのドル安。
といった単純なロジック以外の力学も深く絡んでいるように思えてなりませんが
そのひとつの象徴が以下のような、やや意味不明な解説。
現に週末の米金利は2年債こそ利回りは低下していますが
10年債、30年債利回りは上昇しています。
それはさておきまして、このドル円の高値からの下落は
先日日経で気を付けるべき波形
として書いた、リーディングダイアゴナル(今回は拡大型)である可能性があります。
※ 高値圏から下向きのリーディングダイアゴナルが出れば
それは大きな下落波動につながる可能性があります。
それは収縮型であれ、拡大型であれ、同じです。
ということで、週明け~ドル円の動きには大いに注目です。
また、万が一ドル円がこのような動きをするなら
日経もこのままという訳にはいかないでしょう。
ETF配当金捻出売りが終了しますので
受給要因からは再度の上昇が見込まれる日経ですが
ドル円が崩れればそうもいきませんので
週明け~は要警戒です。
※ いよいよ始まったのかも知れません。
まだ分かりませんが、今年の夏は飛んでもないことになるかも知れません。
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イエレン米財務長官は何をしにわざわざ中国まで行ったのでしょうか?
しかも先月はブリンケン米国務長官が訪中して冷遇されたばかりです。
8月にはBRICS会議でペトロダラーシステムを抹殺する
BRICS新通貨導入の表明があるとされています。
(裏付けはゴールドになりそう。との話しですが
やはりパッケージじゃないでしょうか?)
これにはサウジやイラン、アルジェリアなども参加の方向なので
もうドル基軸体制はすでに崩壊しているともいえる状況です。
これは以前のメルマガで書いた
ゾルタンポズサーの指摘通りの展開。
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また、債務上限問題をクリアして起債しなければならない
米国としては、それを胆略的に行えば
従来通りの資金吸収になり、株式市場を冷やす一因ともなるので
日本以外にも買い入れ先を必死に探しているのではないでしょうか?
そんななかで注目されるのがマクロン大統領の言動。
最初にドルと金の交換を要求したのも仏国でした。
それが結局ニクソンショックへと続くことになりました。
今回、BRICSへ急速に接近しようとしているマクロン大統領。
この動きも注目ですね。
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日銀植田総裁は足元の物価高について
「国民の大きな負担になっていることは強く認識している」
と言いながらも、要因は海外の資源価格などの高騰であるとして
「日本の金融政策で直接どうこうすることはなかなかできない」と釈明。
「是が非でも物価を下げたいということであれば、
ものすごい金融引き締めをして、経済を冷やして下げていくということは考えうる。
だが、そのことによるマイナスの方が大きい」
として大規模緩和を継続しています。
これは国内のインフレが国民生活を苦しめていると
認識しているものの
ドル高円安を維持することで米国のインフレ抑制に手を貸し
加えてキャリートレードでの円安と米国のファイナンスを助けるということで
米国にとっては日本だけが本当に(なんでも)言うことを聞く
いい子
ということではないでしょうか?
(もっとも、円安がなければ米債を大量に保有している
GPIFの含み損も飛んでもないことになっているでしょう。
また、金利を上げれば日銀の利払いが莫大になり
それこそ円暴落の引き金を引く可能性もあるので
日本も身動き取れないというのも事実かも知れません)
再三書いて来ましたが
自国通貨安を喜ぶなど狂気の沙汰としか思えません。
加えて誰の命令でしょうか?
NATO首脳会議に出席して
連絡事務所を東京に開設するんですよね?
本当にこのままでまた戦争に巻き込まれる気しかしませんね。
非国民と罵られるのかも知れませんが
対中戦争になるくらいなら、一時的にでもこの国から退避したいと
考えるのは当然だと思います。
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米10年実質金利がピークを越えて来ました。
再び縮小中(QT継続中)で、こちらもコロナ後の
最低を更新するところに位置しています。
これら2点はとても重要です。
いよいよ米株式も安穏としていらない状況になっています。
週明け~ ドル円、日経、米株とも
どれもボキッと音を立てて急落する可能性があることだけは
認識しておきたい局面です。
それではどうぞよろしくお願い致します。
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H.Yoshida
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===ここまで===
週明け10日の始値 12日16時の価格
ドル円 142.12円 ⇒ 139.37円 -2.75円
日経先物 32370円 ⇒ 31940円 -430円
ということで、なかなかの下落になっています。
さて、ここからですが、以下ドル円の30分足と3分足です。左右のカウントは違うカウントなのですが、詳細は時間がないので割愛します。現時点の結論では、一旦の戻りがあるか?という見立てです。一旦の戻りですから、141~141.5円くらいまで行ければいいのかな?というところ。(考えはコロコロ変わりますので悪しからず)